味覚と聴覚のコマーシャリズム 

味覚では、旨味過剰。例えばラーメン。現在の主流は、無化調だそうである。しかし、それなのに、無化調のラーメンは、化学調味料を利用したラーメンと同等に、いや、ある時はそれ以上に旨味に満ちあふれている。海の旨味、山の旨味の組み合わせ、様々な素材からの旨味のハイブリッド。

聴覚では、マキシマイゼーションの過剰。マスタリングによって、認識される歪み寸前まで、いやある場合は歪んだってオッケーってな勢いで、ボリューム感を増大。音量のてんこ盛り、音量の「二郎」なのである。

化学調味料、マキシマイズ、どちらも全く否定するつもりはない。ラーメン、チャーハンには旨味は不可欠、全然オッケー。音楽だってジャンルによっては少々過剰目のマキシマイズ全然オッケー、太くしてちょうだいな。

問題なのは、それらの過剰に慣れきってしまうこと。陰影のある味、音楽が分からなくなってしまうこと。

などと、偉そうに言ってみたりして。



[2007/02/17 21:01] music in general | TB(0) | CM(9)

ちょっとデジタル

毎度。何かこの違いって、デジタルとアナログの差に近いかも知れないですね。経験に基づいて、食材からうまみを出す=アナログ的。食材のうまみ成分を人工的に合成又は抽出して使用=デジタル的。情報量の限られたデジタルでは再現できない味があるわけで、やっぱり食べ物くらいはなるべくアナログを大事にして行きたいなと思います。
[2007/02/17 22:04] Ichiro [ 編集 ]

人間の性…と云いますか(^Д^ゞ

人間って飽きっぽいからか、刺激の強いモノに行きますけど、それもしばらくすると飽きて、「あぁ、やっぱすナチュラルが(・∀・)イイ!」なんて言い出すんですよね…(´∀`*)ヶタヶタヶタw

でもね、今どきのクラブっていうんでしょうか、Djにしてもお上手でオモロイ人もエエんですが、なにより「音量が大きすぎて…」とか、「低音ばかりが強調されて…」みたいになっていて、本質的なクオリティは二の次になっているのが多すぎだと思いますわ(´ヘ`;)ハァ とくに低域は、バランスが悪い…というよりも「締まりのない音」がほとんど…というと反感を買うかも知れませんけど、どんな曲を掛けても同じように「太いように感じる」だけで、音の質感をち〜とも描いていないんですからねぇ…((;゚Д゚)ガクガクブルブル

ま、日本人の味覚に関する感性は、多くの人が世界的にもレベル高いと思いますけど、音質に関しては…(゚ε゜;)ド~ナンダロ
[2007/02/17 23:22] Punch [ 編集 ]

手打ちそばの味

毎回シーナさんの文章表現に参ってしまいますー
すごく面白いなー
私が前回『だからミラクル』で言いたかったのは
たぶんこういうニュアンスだったかもしれません
ラーメン=ルールっていう(笑)
私がクラブっていう一つのカテゴリーで言わせてもらうなら
ジャンルの融合+進化系という部分に旨味を感じていると思います
それがアナログもデジタルも互いに引き立てあったりして。
最もジャンルという区切りも現代では存在しないのかもですが・・
しっかし日本も味覚では北は北海道から南は沖縄まで
いろんな素材がありますけど
たとえば蕎っていうのは日本古来の味でツーの方はめんつゆなど無しに
そば本来の香りや食感を楽しみますよね 本物のそば食べてみたいですー
あれ?なんかコメントになってませんね(爆)


[2007/02/18 02:36] hiroko [ 編集 ]

強い刺激に慣れると、羽根でくすぐられても感じられなくなっちゃうかというと、皮膚感覚ではそういうことはないけど。でも味覚についてはそういうのありそうですね。耳はどっちだろう?
ただ重低音については体感覚っぽいから、耳だけの快感ではないかもしれない。。

[2007/02/18 10:27] のばら [ 編集 ]

対峙

どんなものにも送り手と受け手があり、その関係の中で出来上がっていくと思うんですよね。

最近は、受け手側に受ける力が必要じゃないものがもてはやされるようです。
これじゃ、だだもれだからね〜。育たない。
飽和しているのかな。。

[2007/02/18 12:09] [ 編集 ]

バランス。

おおーすごく感じてること一緒(笑)。
僕は最近のラーメン専門店ってクソ喰らえって思ってます(笑)、8割美味しくないし、・・・ちゃんとやってるとこもあるけどさ。要は流行に乗っかってるだけで中身がない気がするなぁ。無化調の件だって、ラーメンってもともと化学調味料が入ってラーメンの味になるのであって、ラーメンでそれをやるって矛盾してる気がするなぁ。ま、個々のこだわりがあるのはいいけどそれを売りにするのはおかしい。ま、音楽もラーメンも結果美味しければどんなに体に悪くってもOKだと思ってます(笑)。要は色々なモノのバランス感覚というのが流行りに頼りすぎて失ってる人が多い世の中なんだと思います・・・なんて偉そうに(笑)・・・ラーメン絡むと分かりやすくってついつい言葉が過ぎます(笑)。

[2007/02/18 13:05] だいすけ [ 編集 ]

こんなに寒くなくていいんだろうか。今日もジョギングして二酸化炭素いっぱい排出しちゃったので、京都議定書違反ぎみ。

>Ichiro殿
アナログ/デジタルの対比って、いろいろ使い回しが効く便利なアナロジーですよね。でも、そう思い始めた瞬間に、そのアナロジーはout of dateになっていくので要注意ですぜ。ナウなボインのチャンネーCマンです(??)。

というか、私は、cologneの貴殿のフラットでごちそうになった朝飯やらいろいろが大変素晴しかったことを感謝しております。そいえばその際、松田聖子聴いて妙に盛り上がりましたな。彼女の『Pineapple』(1982、もちCBSソニー)というアルバム、、日本におけるデジタル音源、つまりCDソフト第一弾の一枚だそうですよ!

>Punchさま
ほんと飽きっぽいっすよね。それから、すぐ忘れる。そして昔のことばっかおぼえている。俺ですw。

クラブですが、最適音量は、基本的にはなんとか声がかれない程度にコミュニケーション取れる感じってことになるんではなかろうかと思います。でも、ある程度の音量が出ちゃうってのは、バンドのライブハウスと同様で、致し方ないことだとも思うには思うのです。

で、最も問題なのは、お店としてはシステムぶっ壊されたくないので、リミッタをかなり深めにかけちゃうわけですね。DJは酔っぱらってフェーダーをぐりぐり、ここぞというところでローをガンガンきめちゃうわけですが、そういった努力はすべてリミッタに引っかかることになる(場合が多い)。そうすると、音でっかいのになんだか汚ったなうっせー平べったい感じの音に鳴っちゃうんですよね。

経費の関係上、拙劣な音響システムで運営しているクラブが殆どなので、そのへんまあ仕方が無いことが結構あるのではないかと思われるのですが。。。

いずれにせよ、オーディオ耳を飲酒によって感覚を麻痺させることがナイトライフ・イン・ダンスクラブの一つの鉄則なのかもしれませんですね〜。

かつてNY観光旅行中、当時お上りさんの憧れNo.1、今は無きノンアルコールの大箱VinylでのBody&Soulというイベントに行ったのですが、最後のDJ、ジョー・クローゼルに変わった瞬間、それでもかなり大きかった音量が倍増!、それはそれはとてつもない音響に変容したのです。イベントはまあそういう感じなので3〜4割がた上半身裸にブルージーンズのゲイ青年を中心に一気に盛り上がりが大爆発。これは見物でした。と、昔のことはよくおぼえている椎名です。いや、あのハコの音はすごかったです。それを許容できるシステムあっての話なんすよね、でもそういうことって。

>hirokoさま、
いただいたコメントを読み、早速蕎麦が食いたくなり、行ってまりました。蕎麦切りは、貧しいながらも極めて繊細な食べ物。いつも関心するのですが、それをつけるあの「かえし」っていうんでしたっけ、あの汁は、なぜあんなにデリカシーをかいたものなのだろうか、と思うのです。いわゆる「趣味蕎麦」の通な人は、3本ばかり蕎麦をたぐって、汁のなかにほんの2、3センチ蕎麦の先端を浸して食べるのだ、と聴いたことがあるのですが、そんなけちくさい食い方も、まああの繊細な蕎麦切りに大してなら多いに解せる、合理的な食い方なんだと思われるのです。

まあ、いずれにせよ、私にはあんまり向いてない食べ物のような気がするのですが、昼からつまみを適当にとって冷酒のんで、最後にちょろっと田舎蕎麦たのんで、汁にずるずるに浸して食って、みたいな感じならそれなりにいいかな、なんて思っておりますです。

>のばらさま、
私は初めてPA付きの本格的なポップ系のライブを体験した後、家に帰ってからも耳鳴りが止まらなくて不快だったことをおぼえております。今では多少音が大きいライブの後、耳に違和感を憶えたりしてもあんまり気にならなくなってしまいました。こうやって、人は感性(というか聴覚)を失って行くのですな。

というか、この場合「羽根」というのが味噌だと思うのですがw。「羽根」っすかw。

いずせにせよ、感覚ってのは単に物理的なものではなくて、その背後にある様々な情報、物語、文脈、好み等々を含んでの感覚なので、一概にいうことはできないっすよね。

もちろん一方で、感覚なんてものはパブロフの犬。刺激に対する反応、その学習=記憶の関連なわけですわな。

ここで問題なのは、残念ながらどうも貧しい文脈のなかでしか、快感を得られなくなってしまうこと、これなんですな。もちろん当人が幸せならそれでいいのですが、私にはどうも貧しいと思わざるを得ない場合もある。

ただ、こういう話をするとき、必ずちょっと気にかかってることがあるです。例えばJ-popのある歌手のある歌詞を聴いて生きる勇気をもらった子供達やら若者やらが沢山いたりするですよね(みたいな話をテレビでやってたりしたもんですから)。私の趣味判断は、こんな楽曲糞やんけ、とささやくわけですが、どうやらその曲には、人を救う力がある。

まあ、趣味判断は人それぞれ、でいいわけですが、そういう話を聞くと、自分の趣味判断が相対化されるですな。自分とは全く違う音楽の捉え方をしておる人々が沢山おるのだと。

そうすると、ことによると貧しくて教条的なのは俺のほうではないか、と一瞬思ったりもするのです。難しいね、俺が嫌いなj−popの曲が好きだからって、それが貧しいなんて簡単には言いきれないからね。いや、別に難しくはないだけどさ。

>宮さん、

>受け手側に受ける力が必要じゃないものがもてはやされる

同感す。同感なのですが、軽薄短小は今に始まったことでもないし、そもそもポピュラー音楽ってそんなに難しいもんでもないわけですよね。

たとえば、スティングのブリング・オン・ザ・ナイトのWhen the World Is Running Downのケニーカークランドのピアノソロとか、やってることはすげー難しいけど、単純にカッコよく聴けちゃう。そういうのを送り手のほうも作れるように努力するべきだなどとも思うです。

ちゅうか、あれをかっこよいと思うって、いまや相当リテラシー高いことになってたりしちゃったりして。。そんなことないすよね。。

>だいすけ先生
年間300杯は食ってるとおもわれるだいすけ先生に同意して頂き、感激ですw!!

無化調の店の味がどうしてもくどくなるのは、
1)違う旨味のあわせすぎ、2)旨味をとる食材から出る旨味以外の味が合わさってくどくなる、ってな具合だと思われます。なので、意外と単純に鶏ガラ&化学調味料みたいなほうが味わいがすっきりしてるんだと思うです。

>音楽もラーメンも結果美味しければどんなに体に悪くってもOK

これもまったく同感返しさせて頂きます。多くの気持ちよいものって体に悪いっすからね。ちゅうか、気持ちよいものって、体にいいものと、悪いものと、よくも悪くもないものがある(つまり、基本的に、気持ち良い悪い、と、体に良い悪いの間に有意な関係性は成立しない)。

気持ちよいもの=からだによいもののはず、従って体に悪いことを気持ちよいと思うのはどっかが間違っている、などという輩もおるようですが、そういう輩こそまちがってる、と言いたいですね。原理主義というやつ。

[2007/02/18 22:00] シーナ [ 編集 ]

お久しぶりです。面白く読ませて頂きました。
個人的にリミッター、デジタル・コンプの類は大好きなのですが、
本当に強力に効きすぎるため、やはり良い音の旨みを出すのは送り手の耳次第と思ってます。

クラブDJでは音の潰れた”ノイズ”を出してあげるのも一つのテクニックだと思ってます。
もちろん演者がノイズに意識的であれば、、の話ですが、、、 単に麻痺を強要するだけならブーイングです。
[2007/02/19 01:48] b [ 編集 ]

>b殿、

ご無沙汰しております。現役凄腕DJのBさんまで意見頂けてうれしいっす! 

効果(エフェクト)としてのノイズ的なもの、60年代エレキギター(ロック)音楽から現在のエレクトロニカにいたるまで一環している感じがします。クリーンな音(その究極が多分音響系御用達のサイン波ということになるのかも)をどうにかしてしまうこと、信号ーノイズという、あるいみ情報論的な音楽の捉え方が、今の時点から振り返ってみると、過去のポピュラー音楽に適用できるようにも思えます。

麻痺ですが、これも結構ありなんじゃないかとw。

麻痺とか覚醒といった薬学的wな音楽の捉え方、そして情報論的な音楽の捉え方、音楽っていろいろな捉え方ができてオモロいですな!

デジタル/アナログもそうですが、イメージ的なものなんですよね。ものを捉えることって。そのイメージ、想像力の地平って、その時代時代で変わって行くし、後から一定のわくぐみを発見できたりもする(時代のパラダイム、エピステーメみたいなもの)。そのへん面白いです。と話がまたそれてしまいました御免!
[2007/02/19 12:47] シーナ [ 編集 ]

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